私は、2025年12月に京都のヴィパッサナー瞑想10日間合宿に行きました。
そのときの体験をまとめましたので、気が向いたら読んでください。
1.参加資格
事前の申し込みが必要です。日本には京都と千葉2カ所に施設があり、どちらかを選択してインターネットから申し込むことになっています。
イスラム教徒でもキリスト教徒でも無宗教者でも誰でも受けることができます。
私が参加したときは、男女ともに外国の方も結構いました。研修は日本語と英語両方で行われるので外国人も参加しやすい環境が整っているようです。
あと、スマホやパソコン、音楽ポッドなどの機器類、筆記用具、書籍類、ガム・アメなど菓子類は研修には持ち込めないので、到着後すべて施設側に預けます。研修中は外部と連絡を取り合うことはできません。同意書にもサインするので、こういったことに同意できない場合は参加資格が取り消されます。
2.ヴィパッサナーとは?
仏教の開祖であるお釈迦さまがインド北部で開いた瞑想法です。お釈迦さまの死後、インドではこの瞑想法は廃れてしまいましたが、ミャンマーのとある施設で2500年間大切に受け継がれてきたものが今、全世界で研修施設が展開されています。
ヴィパッサナーの詳しいことは、毎夜の講話の時間にしっかり教えてもらえるので、ここでは割愛しますね。
3.費用
滞在中の費用や瞑想指導料といった分類はなく、寄付という形で出します。寄付をするかしないか、いくら寄付するかも含めすべて各自の意思で決めます。ちなみに、寄付の強制やほのめかしは一切ありませんでした。
4.食事
滞在期間中は朝食と昼食、そして夕方に軽食(コーヒー・紅茶と果物のみ。)が提供されます。食事は菜食なので、肉、魚、卵はありません。牛乳はあります。
メニューは和洋中いろいろあり飽きることはありません。ブッフェ形式なのでおかわり自由です。
私は肉や魚を食べるので10日間も野菜と穀物だけの食事ではさぞ物足りないだろうと予想していたのですが、これは杞憂でした。
ただし、最初の2日間くらいは粗食なので空腹を満たせたらOKくらいでいてください。これはあえてそうしていると思われます。研修が進むにつれ段々豪華になり、また菜食にも慣れていきます。
夕食がないので最初の頃は物足りなく感じられますが、これもじきに慣れます。人によるかもしれませんが、私は研修4日目くらいから夕方の軽食時にあまり空腹を感じないようになりました。
5.宿泊場所
常に男性女性に分かれて生活します。
部屋は相部屋で、トイレ、シャワー、食堂は男女別ですが共用になります。
トイレは清潔に保たれており、数もあるので長く並ぶことはありません。
京都の施設では、シャワー室は5~6室くらいあったと思いますが、シャワーに行ける時間帯が限られているので、順番待ちでした。シャワーは朝ごはんの後かお昼の休憩時間に浴びる人がほとんどです。シャワー棟は暖房がついているので、冬でも寒くはなかったです。
6.約束事
研修施設に到着した夜にオリエンテーリングがあります。そこで細かい説明がありますが、そのオリエンテーリングが終わって宿泊棟に帰った時点から「聖なる沈黙」がスタートします。一切の会話、身体的接触(肩をたたくとか)、目くばせや手で合図など他者とのあらゆる意思疎通が禁止されます。
この「聖なる沈黙」は、研修9日目の午前中に解かれますか、それまでは厳に守り続けることになります。
7.一日の流れ
とにかく朝から晩まで瞑想三昧ですが、朝は4時半スタートなので、その10分前(4時20分)に鐘が鳴ります。
一日の流れを時間で見た場合はこんな感じになります;
- 4時半~6時半 瞑想 (自室または瞑想ホール)
- 6時半~8時 朝食と休憩
- 8時~9時 グループ瞑想(瞑想ホールに集まって全体で瞑想)
- 9時~11時 瞑想 (自室または瞑想ホール)
- 11時~13時 昼食と休憩
- 13時~14時 グループ瞑想(瞑想ホールに集まって全体で瞑想)
- 14時~17時 瞑想 (自室または瞑想ホール)
- 17時~18時 ティータイム(お茶と果物のみ)
- 18時~19時 グループ瞑想(瞑想ホールに集まって全体で瞑想)
- 19時~21時 講話と瞑想 (瞑想ホール)
- 21時~ 就寝
8.10日間の流れ
何しろメモがとれないので細かいことはあまり覚えていませんが、大体こんな感じだったかと。
初日~3日目 アーナパーナといって、鼻の穴の下から上唇のすぐ上の台形状のエリアの感覚を呼吸しながら感じる訓練をひたすら繰り返します。私は2日目くらいにちょっとしんどいと感じた程度ですが、実際、ホールでは私の斜め前に座っていた女性が3日目にいなくなりました。ホールで座る位置はあらかじめ決められており、研修終了まで同じ場所に座るため、ドロップアウトした人の席はそのまま空席で残ります。
4日目~8日目 ヴィパッサナー瞑想の実践。目を閉じて、頭のてっぺんから足のつま先まで少しずつ意識を動かしながら体の感覚を感じる訓練をします。なお、4日目くらいからグループ瞑想の1時間はできるだけ態勢を崩さない(座り直したりしない)ように言われます。これがなかなかキツイです。
そもそも「体の感覚を感じる」とはどういうことか?これも初心者には分かりづらいのですが、不快な感覚や心地よい感覚に気づくために体に生じる色んな感覚にまずは気づく、ということかと思います。たとえば、30分も座っていると足がしびれてきますが、そのしびれも感覚の一つです。
この研修のなかで繰り返される「不快な感覚」がどういうものかは、私はそのときは分からなかったのですが、半年くらい座り続けているとそれはむしろ日常生活のなかで出てきたときにハッと気づくことがありました。
個人的な感想としては、5日目頃はグループ瞑想がしんどかった(動けないから)けど、8日目になるとむしろグループ瞑想が一番集中できたようでした。最初しんどいと思ったことも、周囲が皆やっているので自然と慣れてくるようです。
9日目 11時頃に「聖なる沈黙」が解かれ、ホールと宿泊棟以外では自由におしゃべりできるようになります。このとき同室者や別の部屋の人たちと初めて色んなことを話せます。特に同室者同士はそれまで1週間以上寝食を共にしているので、あの日体調悪かった?とか、あのときこんなことがあって~とか、それまで聞きたくても聞けなかったことや言いたかったことが一杯出てきます。
10日目 6時半に瞑想が終わり朝食を済ませたら解散です。各部屋と共用場所の掃除をしてからそれぞれ帰途につきます。
9.ヴィパッサナー瞑想の効果とは?
初めて10日間研修に参加する人は1時間ぶっ続けで瞑想することはほとんどないと思います。私もそうでした。でもこの研修に参加したら1時間は何とか座れるようになります。
研修9日目の夜の講話では、朝と晩1時間ずつ瞑想するように言われます。大事なことは、この研修を終えて普段の生活に戻ったあとも瞑想を続けていくことなのですが、仕事をしながらこれを確実に実践するのはなかなかハードルが高いなと思います。それでも続けていけば、感覚が研ぎ澄まされていくのでしょうか。
私は感覚が研ぎ澄まされた感じはあまりしないのですが、不快な感覚に気づいてそれを流す(恨みつらみを溜め込まない)というのが少し分かってきたところです。例えば、友人に言われた一言(嫌味)がいつまでも気になってしょうがない、ということがなくなりました。あ、来たなと感じたら、バイバーイで終わり(笑)
嫌悪感と同様の感覚で「心地よい感覚」と言われるものがありますが、これは例えば、過去の成功体験を自慢しているときの感覚がそうかなと思います。自分では自慢していないと思っていても、心地よさに浸っているならばそれは「心地よい感覚」を溜め込んでしまっていて、クセになり何度も出てくるようになります(そして他人との軋轢が生じる)。
そういう感覚を溜め込むクセがついている現代人は、心からの幸せを感じることができないようです。お金があるとか、社会的地位があるとか、そういうモノサシで幸せを計ることが多い世の中ですが、お金持ちが幸せかといえば多分そうではないんでしょう。
頭ではなく、何となく感覚でそういうことが少しずつ分かってくる、それがヴィパッサナー瞑想の効果のようです。今のところは、ですが。
10日間の研修に移動日を含めると12日間必要なので、誰もがすぐに行けるところではないかもしれませんが、頭の使いすぎで疲れている人には10日間全くスマホやパソコンを見ない、世の中の情報からすべて遮断される空間での生活は脳をリセットするよい機会になります。
このブログがヴィパッサナー瞑想合宿を考えている人に少しでもお役に立てたなら嬉しいです。
感想やもっと聞きたいことがあれば「お問い合わせ」からお送りいただければと思います。
それでは、今回はこのへんで。
読んでいただきありがとうございました!

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