先日、雑草イネに関する記事を書いたところですが、その後少しずつ情報を整理してきました。
先日の記事は↓こちらになります。
プロ農家ではなく、あくまで自家消費として米作りをしている立場での考え・意見になりますことをご了承ください。
なお、この記事内の雑草イネに関する情報は、公開されているレポート等に基づいています。
雑草イネの特徴
①繁殖力が強い
放置すれば3~4年で栽培イネよりも増えてしまう。
②脱粒性が高い=実(種)が落ちやすい。
③種子の特徴
米(玄米)に赤い色がついている。
雑草イネの何が問題なのか?
①収穫量の減少
脱粒性が高いということは、風が吹いて穂が揺れただけでも実が落ちてしまうので、収穫するときは中身が空になっている可能性が高くなります。繁殖力の強さと合わさると、雑草イネが生えている田んぼでは今後3年くらいで収穫量が激減してしまう恐れがあります。
②栽培品種の種のなかにすでに混ざっている可能性
自家採種をしている場合、最も不安材料なのがこの点です。今年の春に播いた種のなかに雑草イネの種が混ざっていたとしたら、今、田んぼに生えている雑草イネは「勝手に生えてきたもの」ではなく、「人間が自ら植えたもの」になります。こうなるとどこまでを雑草と区別すべきなのか分からなくなってしまいます。
雑草イネの拡大を食い止めるための対策
①タネの駆除
稲刈り後の田んぼは耕起せず、藁も撒かず、表面をそのままにして落ちているタネを鳥たちに食べてもらいます。ただし、鳥に食べられず来年までそのまま残るタネが一定数でることは覚悟しておく必要があります。
②自家採種を当面中止
今後数年間の種まきは、自家採種ではなく購入した種を使用します。これにより、種まき用の種のなかに雑草イネの種が混ざることを防ぐことができます。ただし、土の中に残っている雑草イネのタネから芽が出る可能性はあるため、完全に防ぐことはできません。
③田植え後の徹底した管理
来年田植えが終わったら、出穂期前まで田んぼのなかの草抜きを徹底して行います。
もう一つの対策:苗の購入
さらに徹底した対策をとるならば、来年は種ではなく苗を購入する方法があります。苗を購入すれば植える苗はすべて栽培品種となり、等間隔で植えた苗以外の隙間から生えているイネ科植物は雑草として抜くことができます。「これは栽培イネか?雑草イネか?」で悩む必要はなくなります。
苗の購入には費用がかかる上、事前予約が必要なケースが多いため、この選択肢を検討する場合は早めに手配できる業者を選定し、詳細を確認しておくのがおすすめです。
とはいえ、自家消費用として自家採種で米作りをしている場合、苗の購入費用は予想外の出費であり、そうまでして自給を続けるかどうか?悩みどころです。
まとめ
雑草イネの問題は遅くとも10年前から表面化していますが、自家消費用でお米を作っている人の間では、まだあまり知られていないのが現状です。
雑草イネ自体は昔栽培されていた品種が野生化したものなので毒性はありませんし、精米して白米にすれば赤い色もほぼ落ちるため、見た目上の区別はつきにくいかもしれません。
この「一見して分かりにくい」点も、田んぼで気づかれにくい理由の一つと言えます。
私個人として感じているのは、元々栽培されていた米が野生化した際、子孫を効率よく残すために「脱粒性が高い」という性質に変化したのではないかということです。そこには自然界のたくましい意思が働いているように思えてなりません。畑の雑草が抜いても抜いても生えてくるように、野生化したイネもすでにそうした生命力を得ているのかもしれません。
あるいは、野生化したイネはいまだ進化の途中なのでしょうか。人間として徹底的に排除すべきなのか、それともゆるやかに共存していく道があるのか、これからも模索していきたいと思います。
今回はこのへんで。
読んでいただきありがとうございました!

